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東京デザインオフィスの松尾です。
東京デザインオフィスのwebsiteのトップページを飾る画像の数々。
撮影はフォトグラファーの宮原夢画さんにお願いしています。
独特のシュールな目線のなかに、あたたかみのある手触りが印象的。
その宮原さんも参加しているプロジェクト「ゼラチンシルバーセッション」
の写真展に行ってきました。
「銀塩写真」とも呼ばれるフィルム写真。
デジタルが主流になり、メーカーもフィルムカメラから次々と撤退しています。
「ゼラチンシルバーセッション」はフィルム写真の奥深さや風合いなど、
繊細な技術を必要とする銀塩写真の楽しさを広く知ってもらうことで
その技術や機材・感材等を守る思いが込められたプロジェクトなのです。
会場は 六本木アクシスギャラリー。
参加は若手からベテランまで、日本を代表するフォトグラファーが33名。
独特の粒状感のある風合いや、妖気や色気みたいなものを堪能。
個人的には植田正治さんの特別出品が嬉しかった。
ちょっと乱暴かもしれませんが、フィルムだろうがデジタルを使おうが、
そのこと自体は写真の「評価」とは別の次元のお話だと思います。
しかし、見ごたえのある作品の数々を素直に楽しめる写真展であることは
間違いありません。
さて、翌日は朝から北浦和へ。
埼玉県立近代美術館「山本容子展」です。
北浦和駅から歩いてすぐの北浦和公園。
天気もよくさわやかで気持ちいい・・・。
忽然と現れる埼玉県立近代美術館。
黒川紀章設計です。
うーん、それっぽい! ← 急に語彙が貧しい(汗)
この中間領域が印象的。
外壁は国立新美術館のラインを思わせます。
好きなんですよね、山本容子さんのエッチングの世界。
*エッチングは銅版を防食剤でコーティングしてから、ニードルで線描。
酸に浸して腐食させる版画の技法。
写真製版の技術がない時代のエッチングは、
画像をより多くの人に見せるための技術でした。日本での浮世絵に近いと思います。
ですからエッチングは本来、「描画の技法」というより「印刷の技法」です。
しかし複製ができるといっても、刷りの段階での微妙な表現に現れるのが刷り手の個性。
山本容子さんのエッチングが持つ手触りは、軽やか。
でもはかなくはなく、凛とした強さを感じます。
油彩なども描かれていますが、やはり「銅版画」が魅力的です。
そして何より、ご本人がめっさカッコいいんす( ̄▽ ̄)ああなりたいのー
というようなことを思う休日を過ごしたマツオなのでした。